狂犬病は全世界で最も恐れられている感染症の一つです。
そのため、狂犬病の予防注射は法律で義務付けられています。当院でも年間を通して狂犬病の予防接種を実施しております。役所から届くお手紙を持ってご来院ください。(まだ登録がお済みでない場合は手紙は必要ありません)
現在、当院では6種及び10種類の病気を予防できるワクチンをおすすめしています。特に定期的にトミリングを受けられたり、ドッグランを 利用されるワンちゃんは、他のワンちゃんからの感染症のリスクも高まりますので、積極的な予防をお願いします。0歳の頃は合計で3回
1歳以降は毎年1回の接種を推奨しています
ワクチンで予防できる病気 | 6種 ワクチン |
10種 ワクチン |
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犬ジステンパー | ● | ● |
犬パルボウイルス感染症 | ● | ● |
犬コロナウイルス感染症 | ● | ● |
犬伝染性肝炎 | ● | ● |
犬アデノウィルス2型感染症 | ● | ● |
犬パラインフルエンザウイルス | ● | ● |
犬レプトスピラ感染症(イクテロヘモラジー型) | - | ● |
犬レプトスピラ感染症(カニコーラ型) | - | ● |
犬レプトスピラ感染症(ポモナ型) | - | ● |
犬レプトスピラ感染症(グリッポチフォーサ型) | - | ● |
フィラリア症は蚊に刺されることで感染する、寄生虫による感染症です。主に心臓への影響が大きく、時には死に至ります。
フィラリア症はとても恐ろしい感染症ですが、予防薬によりほぼ100%予防できる病気でもあります。フィラリア症の予防には、最低でも4月~12月の年9回、飼育環境によっては年間通しての予防をお薦めしています
※フィラリア予防には、毎年必ず血液検査が必要になります。
※仔犬の場合は産まれた時期によって検査の必要性が異なりますのでご相談ください。
当院ではフィラリア検査の際に同時に行える健康診断を推奨しています。人間よりも寿命の短いワンちゃんにとって、1年に1回の健康診断はとても重要です。ぜひ一緒に実施してあげてください。
みなさんのご自宅近くの公園や草むらなどにも、当たり前のようにノミやダニは存在します。お散歩に出かけるワンちゃんには、いつでもノミやダニに寄生されるリスクがあるのです。ノミやダニの寄生はかゆみなどの皮膚のトラブルだけでなく、アレルギーや感染症といった病気を引き起こす可能性があります。
また、ワンちゃんに寄生したノミやダニは、飼主様を刺すこともあり、それにより人への感染症を引き起こす可能性もあります。最近ではダニが媒介する感染症であるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)で、動物だけでなく人間が死亡する報告が相次いでおり、ノミ・ダニ予防の重要性は高まっています。
現在、いろいろなノミ・ダニの駆虫薬がありますが、お薬の成分や駆除効果は同じではありません。ご自宅のワンちゃんにあったお薬や投与方法のアドバイスも致しますのでご相談ください。
当院では3〜5種類の病気を予防できるワクチンをお勧めしています。
お外で飼われていたりお散歩に出歩くネコちゃんは、より積極的な予防が必要ですが、おうちの中だけで飼育している猫ちゃんにもある程度の予防は必要であると言われています。
ワクチンで予防できる病気 | 3種 | 4種 |
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猫ウイルス性鼻気管炎(猫の鼻風邪) | ● | ● |
猫カリシウイルス感染症(猫のインフルエンザ) | ● | ● |
猫汎白血球減少症 | ● | ● |
猫白血病ウィルス感染症 (*1) | - | ● |
フィラリア症は蚊に刺されることで感染する、寄生虫による感染症です。主 に心臓への影響が大きく、時に死に至るとても恐ろしい感染症です。その一方で、予防薬によりほぼ100%予防できる病気でもあります。
フィラリア症の予防には、ご自宅で月に1回の予防薬の投薬が必要です。当院のある愛知県では、一般的に4月から12月の年9回の予防が勧められていま す。*仔猫の場合は産まれた時期によって検査の必要性が異なりますのでご相談ください
ネコちゃんにノミ・ダニが寄生すると皮膚炎や病気を引き起こします。また、ネコちゃんに付いたノミ・ダニは飼主様も刺します。
みなさんのご自宅のお庭にも多くの場合ノミやダニは存在します。また、飼い主様の衣服にノミやダニが付着し、ご自宅に連れて帰ってしまうこともよく起こります。ネコちゃんはいつでもノミやダニに寄生されるリスクがあるのです。ノミやダニの寄生はかゆみなどの皮膚のトラブルだけでなく、アレルギーや感染症といった病気を引き起こす可能性があります。
ノミやダニの被害は「刺されてから駆除する」では遅い場合がほとんどです。現在、いろいろな駆除薬がありますが、お薬の成分や駆除効果は同じではありません。ご自宅のネコちゃんにあったお薬や投与方法のアドバイスも致しますのでご相談ください。
避妊手術は女の子に実施され子宮と卵巣を摘出する手術、去勢手術は男の子に実施され精巣を摘出する手術です。どちらも全身麻酔での手術となります。
避妊・去勢をしていないワンちゃんやネコちゃんは、飼い主様との生活の中で困っ たことが起こったり、年齢を重ねることで特定の病気になりやすいといった問題を生じることがあります。このため、将来的に子どもを作ることを考えていらっしゃらない場合には、以下のようなメリットを目的として、若い時期での避妊・去勢手術をおすすめしています。
とは言え、避妊・去勢手術にはデメリットもありますので、しっかりとご検討いた だく必要があります。当院では、飼い主様と動物たちとの将来を考え、その子にと ってのメリットとデメリットを飼い主様と相談させていただき、その上で手術を行っています。
成⻑により十分に体力のそなわる生後6ヶ月前後が良いといわれています。またその時期よりも遅くなると、男の子も女の子も性成熟をむかえ、飼育に難しさが出てきたり、将来の病気の予防効果が下がってくると言われています。とはいえ、成⻑速度には個人差があります。そのため、その子にとってより良い手術のタイミングをご提案するように努めております。
近年、獣医療技術の進歩や飼育環境の改善などにより、ワンちゃん、ネコちゃんの寿命が延び、高齢化が進んでいます。それに伴い心臓病や腎臓病、がんなどの高齢でみられる病気も増加しています。定期的に健康診断を行うことで病気が早期に見つかり、そこからの治療で元気になったワンちゃん・ネコちゃんがたくさんいます。大切な家族と少しでも⻑く一緒に暮らすためにも、定期的な健康診断をおすすめします。
悲しい現実ですが、動物は人間よりもずっと速いスピードで年をとっていきます。また、動物たちは飼い主様に言葉で体の不調を訴えることはできません。そのため、気がついたときには病気が深刻なレベルにまで進行し、治療が難しくなってしまうこともあるのです。重篤な病気の早期発見のため、当院では年2回(春・秋)の健康診断をおすすめしています。
犬・猫の年齢 | 1歳 | 2歳 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 8歳 | 9歳 | 10歳 | 11歳 | 12歳 | 13歳 | 14歳 | 15歳 | 16歳 | 17歳 | 18歳 | 19歳 | 20歳 |
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猫・小型犬 | 18歳 | 24歳 | 28歳 | 32歳 | 36歳 | 40歳 | 44歳 | 48歳 | 52歳 | 56歳 | 60歳 | 64歳 | 68歳 | 72歳 | 76歳 | 80歳 | 84歳 | 88歳 | 92歳 | 96歳 |
中型犬 | 18歳 | 24歳 | 29歳 | 34歳 | 38歳 | 43歳 | 48歳 | 53歳 | 59歳 | 64歳 | 69歳 | 75歳 | 80歳 | 85歳 | 91歳 | 96歳 | 101歳 | 107歳 | 112歳 | 117歳 |
大型犬 | 17歳 | 24歳 | 32歳 | 40歳 | 48歳 | 53歳 | 59歳 | 64歳 | 69歳 | 75歳 | 80歳 | 85歳 | 91歳 | 96歳 | 101歳 | 107歳 | 112歳 | 117歳 | 123歳 | 128歳 |
成長段階 | ベビー~若年期 | 成長期~成熟期 | 高齢期~老年期 |
健康診断は体調が悪いときに行うものではありません。
調子が良いと思われる時から検査を繰り返し、いつか来るかもしれない異変に備えるのが定期健診です。健康時の検査データを貯めておくことで、わずかな異常に気づきやすくなり、それが病気の早期発見につながるのです。動物は体の不調を隠すのがとても上手です。一見、健康そうに見えても実は病気が隠れていることも珍しくありません。そのため、定期的に健康診断を実施することはとても重要だと考えています。